かけはぎ



かけはぎとは、布が破れたり穴が開いてしまった場合に、その部分を見た目がほとんど分らないようにつなぎ合わせて修復する事をいいます。「かけつぎ」という呼ぶ場合もあります。

洋服は破れたり虫食いやタバコの火で穴が開いてしまったり、ペットに引っかかれて傷が付いてしまう事があります。大した洋服でなければ、処分して新しい洋服を買えばいいのですが、高価な洋服だったり、思い出の品だったり、とても気に入っている洋服と言う場合もあります。
そんな洋服がちょっとした破れや穴が開いてしまったからといって処分してしまうのは、とても勿体無いことです。
でも洋服というのはちょっとした破れや穴があったら、なかなか外へ着て行くというわけにはいきません。
傷は良く見なければわからないような小さい物で、他の人は気付かないにしても、やっぱり着ている本人は気になってしまうものです。
せっかくの高価な洋服やお気に入りの洋服が、そんなちょっとしたキズや穴で台無しになってしまいます。

しかし、そんな場合にとても役に立つ技術が「かけはぎ」です。
この技術はその道の専門の職人さんが、2枚の布を衣類の裏側で組み合わせ、穴あきや破れを表からは分からないように直していきます。
その洋服に使用されている布質や色など、出来る限り近い物を使い丁寧に修復していくことで、穴が開いていた箇所や敗れた部分が見た目にほとんど分らないようにキレイに仕上げてくれます。

洋服を購入した際にポケットに布の切れ端が入っていたという記憶がある人も多いと思います。
実はこの布の切れ端は、その洋服が破れたり穴が開いてしまったときに、かけはぎをして修復できるようにと入れてあるのです。
ですから洋服を買った時に、この布の切れ端は捨てないで取っておいた方がいいでしょう。
まだまだ着ていたいお気に入りの洋服や高価な洋服に穴が開いたり破れてしまったという人は、かけはぎの技術で修復すれば、まだまだ着ることができるので利用してみてはどうでしょうか。